カウンター越しに思うこと。
秋の入り口、9月です。
8月のおわり、
作業の傍で聞いているラジオ放送からは、
「夏の終わりですね〜」
「何だか寂しさを感じますね〜」
と、各番組パソナリティーが
口を揃えて言っていた。
まだまだ、奄美の暑さは続くけれど、
暦の上では夏のおわりで、
秋のはじまり。
季節の変わり目は、
何だか心細くなってしまうのは、
日本人の四季感覚なのかもしれない。
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心を亡くすと書いて、
忙しい。
大切な友人がよく言っている、
とても心に刺さる言葉だ。
振り返ってみると、
今年の8月はまさに、
そんな状態であった店主。
こういう時だからこそ、
まずは、
ひとつひとつ目の前にある事を丁寧に。
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お店の内装も、
いよいよ終盤となり、
内壁の塗装、
電気配線の仕上げ、
厨房設備の設置。
おおまかな材料は揃ってきた。
壁の色、
カウンターの色、
それぞれの床板、
タイルの貼り方、
照明器具、
配線・配管、
店主のこだわりや、
大工さんの匠の技、
設備屋さんの粋な演出、
できる限り予算を抑え、
店主の想い(わがまま)に応えてくれている
業者の方々と、
多方面から支えてくれる方には、
これから先も頭が上がらないほどで、
感謝してもしきれない。
そんなお店の色んな場所に、
色んなストーリーが隠れている。
それが、
とよひかり珈琲店である。
お店の中に、
これまではなかった
カウンターが現れた時、
このカウンター越しに
どんなお客さんが来てくれるのか、
不安と楽しみが、
一気に押し寄せて来た。
夢というか、
想いが形になる時がきたと、
噛みしめ、
作業の合間に、
色んな角度からの
景色を発見するのが、
近頃の楽しみである。
目の前には、
まだまだ山積みの
やることリストがあるけれど、
それに恐れず、
初心忘れず、
一歩一歩進んでいこう。
ホッと一息つけるひとときを、届けるために。