5月のとよひかりの日。
書くことを習慣にする難しさの壁が、
今、目の前にある。
何度となく、
書く習慣を身に付けたいと思っただろう。
SNSやブログでマメに発信できる人を
とても羨ましいなぁと思いながら。
コミュニケーションのツールとして
大切にしていた言葉。
口から伝えることは少し苦手な分、
文字にして伝えることが好きだったはずなのに、
いつの間にか、
慎重になっていることに気づいた。
こういう少しつまづきそうな時はきっと、
ひとつ成長できるポイントなんだと思う。
言葉の捉え方、
それを少し変えてみる時。
そう思って考えてみることにした。
人は、自分が思っているほど
言葉の真意に重きをおいてはいなくて、
誰が発したかに重きをおかれることが多い。
著名人の「失言問題」が
わかりやすい例で、
何をどうと言ったかも
着目されるけれど、
それを誰が言ったかによって、
世間の見方が驚くほどに変わってしまう。
もっと身近なことに当てはめてみると、
本質的に同じ内容を伝えたかった時に、
それを言う人が誰であるかによって、
聞き手の受け取り方が変わってしまい、
悔しい思いをしたという経験は、
店主だけでなく
ほとんどの人があるかと思う。
特に若い時はそれが頻繁で、
若いからだとか、
経験不足だから、
女性だからと、
いろいろなフィルターがかかり、
伝えたかったことが
伝えきれない歯がゆさ。
もちろん若さゆえに、
伝え方として
足りない部分もあるのも確かで、
言葉の先のそのまた先まで、
果てしなく考え過ぎてしまう性格も
困ったもんだと、自認している。
今の店主なりの
言葉の迷い道の答えは、
それなりに
歳を重ねていくことと、
そして、
一番たいせつなのは、
伝えたい相手と
信頼関係を築くこと。
だと思う。
真意をついた言葉も、
相手との信頼関係があって
はじめて伝わる。
逆もまた同じで、
信頼していない人から
どれだけ真意をついた言葉を言われても
それを真正面から受け取る前に
どこか重箱の隅をつつくように、
粗探ししがちではないだろうか。
とよひかり珈琲店が、
珈琲屋さんとして動き出すまであと少し。
来てもらったお客さんに
美味しく珈琲を飲んでもらえることも、
気ままに世間話を交わせることも、
信頼関係と、
ほどよい柔らかさがあってこそだと思うから、
伝え上手になる前に、
聞き上手であり、
時には聞き流し上手でありたいと思う、
そんな5月のとよひかりの日。
ここまで来れたことに
ありがとうの
感謝の気持ちを込めて。